不動産業者が中古住宅を買い取ってリフォームやリノベーションを施して販売している住宅のことを「買取再販住宅」と呼びます。中古住宅を購入する際、買取再販を選ぶかどうか迷ってしまうかもしれません。
そこで今回は、中古住宅のメリットやデメリットの他、中古住宅の販売形態の一つである「買取再販」の概要やメリットについて詳しく見ていきましょう。
これから住宅を取得しようと考えている方の中には、新築住宅よりも比較的価格が安い中古住宅を検討している方もいるのではないでしょうか。中古住宅には、不動産業者などが仲介で入る仲介という取引方法の他に、買取再販という販売方法があります。
買取再販は中古住宅の一種で、個人 ではなく、不動産業者が売主になる点が一般的な中古住宅とは異なります。中古住宅を購入する際、仲介と買取再販 では、どちらの方がメリットが大きいのでしょうか?
中古住宅とは、過去に人が住んだことがある住宅のこと。加えて、新築後に 誰も住まないまま1年以上経過した「未入居住宅」も中古住宅に含まれます。
中古住宅を売買するときには、住宅を売りたい人が不動産業者に依頼して買主を探してもらったり、買いたい人 が不動産業者に物件を探すのを依頼したりするケースがよく見られます。売買が決まると不動産業者が仲介として間に入り、仲介手数料を得る取引形態 です。
この他に、住宅の所有者と買いたい人が直接契約をする直接取引も取引形態の一つです。
買取再販は、中古住宅の販売方法の一つです。不動産業者が住宅の所有者から住宅を購入し、リフォームやリノベーションを実施して売りに出します。仲介と違うのは、売主が不動産業者になること。不動産業者が仲介するわけではないため、直接購入できれば仲介手数料が発生しません。
また、売却する前にリフォームやリノベーション、メンテナンスを行うため、一般的な中古住宅に比べると新品に近い物件を購入できるというメリットもあります。
住宅を探している人の中には、新築住宅に限定して探している人も少なくありません。しかし、中古住宅にもさまざまなメリットがあるのです。ここでは、中古住宅が備えているメリットについて見ていきましょう。
住宅は経年劣化してしまうため、新築時が最も新しく、資産価値が高いという性質があります。また、住宅設備は年々進化しています。こうした理由から、同じような間取りや立地に建っている住宅であっても、新築住宅に比べて中古住宅の方が価格が下がります。
また、立地がいい場所から開発されてきた歴史があるため、新築住宅よりもよい立地を求めて中古住宅を選ぶ方もいます。なお、水道負担金など新築時に必要な費用がかからないのも中古住宅のメリットといえます。
新築住宅の多くが、完成前から売り出されます。倍率が高い物件は完成前に買い手がつくことも珍しくありません。
そのため、「どうしてもこの地域で家を買いたい」と思ったときには、間取りと土地だけを見て購入を検討しなければならないことも。その結果、「住んでみたら不便だった」「思っていたより狭かった 」など、後から不満が出てきてしまうこともあります。
しかし中古住宅はすでに完成しているため、じっくり内見して判断することができます。
新築住宅の場合、自分が住みたい場所にいつ家が建つか予測できません。タイミングをコントロールすることも難しいため、「子どもが小学校に入る前に家を買いたい」など、期限が決まっている方は、特に新築住宅を探すのに苦労するものです。
しかし中古住宅はすでに建っているため、住みたい場所で住宅を見つけやすいというメリットがあります。新築住宅だけでなく中古住宅も選択肢に入れた方が、希望の住宅が見つかる可能性が広がります。
中古住宅は新築住宅に比べて安く購入できることから、浮いたお金で自分好みの間取りや内装にリフォームする人も少なくありません。あえて築年数の長い中古住宅を購入して、住みやすいようにフルリノベーションする人も増えています。
立地や内装、設備やコストなど、総合的に検討する必要がありますが、住みたい場所がある、自分好みの間取りや内装にしたいという思いが強い方は、中古住宅を選ぶメリットは高そうです。
このようにさまざまなメリットのある中古住宅ですが、当然ながらデメリットもあります。どうしても避けられないのが、新築に比べて古いこと。また、過去に人が居住していることから、使用感がある点も気になる方がいるかもしれません。他にも注意したいことがあります。
中古住宅は基本的に現状有姿引き渡しとなるため、仮に設備が壊れていたとしても、売主に修繕して引き渡す義務がありません。手直しをせずに引き渡せるのは売主側のメリットではありますが、買う側としては、購入した後で修繕をしなければならないことがあります。
地震が多い日本では、耐震性を気にする方も多いのではないでしょうか。
1950年に制定された建築基準法は1981年に改正されてその後も改正を続けていますが、1981年以前に建てられた中古住宅は旧耐震基準に適合するように建築されているため、現在の「新耐震基準」を満たさない住宅も多くあります。
そのため、耐震補強工事が必要なこともあります。
中古住宅であっても、住宅ローンは数百万円から数千万円と高額になります。金融機関が住宅ローンの審査をおこなう際には、返済が滞ったときでも債務が回収できるかどうかを見ています。
そのため、ローンの対象となる住宅の資産価値が低いと判断されてしまうと、融資額が希望額に満たないことがあります。ローンで借りられない分は自己資金で賄う必要が出てくるため、資金が足りずに住宅が購入できない可能性も出てきてしまいます。
物件によっては、住宅ローンそのものを断られてしまうこともあります。
住宅設備は消耗品ですから、長く使っていると老朽化は避けられません。一般的には、築10年がメンテナンスをする目安だと言われています。
設備を交換したり修理したりする際には、修繕費などの費用が発生します。新築時の設備のまま築年数が経過した中古住宅は、設備の老朽化によって修繕費がかさむおそれがあります。修理ができればまだ良いのですが、修理が不可能な場合は大きなリフォームやリノベーションが必要なことも。
住宅の売買の際には、売主には「契約不適合責任」という責任が発生しています。売主は、契約書に書かれている通りの物件を買主に引き渡す義務があり、品質や数量などが契約内容と違っている場合には、売主が買主に対して責任を負わなければなりません。
このように責任については民法に定められているとはいえ、新築住宅のように充実したアフターケアが期待できるかは、物件や仲介している不動産業者によって異なります。
そのため、新築住宅に比べて保証面に不安を感じる人も多いようです。
中古住宅の販売形態の1つである「買取再販」。住宅の所有者から宅建業者などが物件を買い取って、リフォームやリノベーションを済ませた後で販売するという販売形態です。実は、買取再販には中古住宅の仲介にはないメリットがあるのです。
中古住宅は原則として現状有姿引き渡しが一般的なので、設備が老朽化して交換が必要な状態であったとしても、交換する義務は売主にはありません。
しかし買取再販では販売前にリフォームやリノベーションを実施するため、設備や内装が新築に近い状態となって販売されことが多いです 。
買主にとっては、購入後に修繕する手間と費用が大きく削減できる上、ハイクオリティの設備を備えることができるというメリットがあります。
リフォームやリノベーションが済み、中古住宅でありながら、新品と相違ない設備や内装で販売される買取再販。新築住宅に準じたクオリティながら、新築よりも価格が安い点がメリットです。
また、売主が不動産業者のため安心して直接購入することも出来ます。その場合、仲介が入りませんので、仲介手数料も発生しません。
一般的な中古住宅の売買においては、契約不適合責任はあるものの、それ以上のアフターサービスや保証がついていないことも珍しくありませんし、そもそも前のオーナーの方にアフターサービスまで求めるのは難しいものです。
一方、不動産業者が売主となる買取再販住宅の場合は、不動産業者が売主のため、買主側も相談しやすいもの。不動産業者がアフターサービスや保証を付けているケースも多く見られます。
ただ、不動産業者によってアフターサービスや保証内容が異なるため、これから取引をしようと考えている不動産業者がどのようなアフターサービスや保証を行っているかはしっかりと確認しましょう。
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して中古住宅を購入したとき、一定額が所得税や住民税等から控除される仕組みです。買取再販住宅とそれ以外の中古住宅とでは、実は住宅ローン控除における条件が異なります。
住宅の種類 | 2023年入居 | 2024年入居 | 2025年入居 | |
新築住宅・買取再販 | 長期優良住宅・ 低炭素住宅 | 5,000万円 | 4,500万円 (子育て世帯・若者夫婦世帯向け5,000万円) | 2024年と同じ方向性で検討 |
ZEH水準省エネ住宅 | 4,500万円 | 3,500万円 (子育て世帯・若者夫婦世帯向け4,500万円) | 同上 | |
省エネ基準適合住宅 | 4,000万円 | 3,000万円 (子育て世帯・若者夫婦世帯向け4,000万円) | ||
その他の住宅 (既存住宅「その他の住宅」の場合) | 3,000万円 | 0円 (2023年迄に新築の建築確認は2000万円) | ||
既存住宅 | 長期優良住宅・ 低炭素住宅・ ZEH水準省エネ住宅・ 省エネ基準適合住宅 | 3,000万 | ||
その他の住宅 | 2,000万 | |||
控除期間 | 新築住宅・買取再販 | 13年 (「その他の住宅」は、2024年以降の入居の場合10年) | ||
既存住宅 | 10年 |
仮にZEH省エネ住宅を購入して令和4年から居住した場合、買取再販住宅であれば借入限度額は4,500万円(子育て世帯・若者夫婦世帯は5,000万円)となりますが、一般の中古住宅の場合は3,000万円となるのです。さらに、控除期間にも3年の差があります。
*2024年3月現在の法令・通達等に基づいて作成しています。税制改正等により内容が変更となる場合があります。詳しくは、お近くの税務署・税理士など専門家へご確認ください。
買取再販では、事故物件をリフォームして格安で販売している業者もいるため注意が必要です。事故物件であることを了承した上で購入するのであれば問題ありませんが、知らずに購入した後で後悔することのないよう、不動産業者はしっかり選びましょう。
また、リフォームやリノベーションが適切に行われているかどうかが分かりづらいこともデメリットの一つです。リフォームやリノベーションについて、どのような工事を行っているのか、工事履歴を開示・説明している会社を選ぶこと、購入後の保証については具体的な保証内容について確認するなど、対策をしっかり立てましょう。
築年数が古いマンションの売買はトラブルがつきものだった1990年代。お客様に安心してお住まい頂ける中古マンションを提供する事業を行うリノベーションのリーディングカンパニーとしてインテリックスは1995年に設立しました。
以来約20年以上にわたり、リノベーション業界をけん引してきました。近年ではリノベーションで培ってきた目利き力を活かし不動産に関連するさまざまなソリューションを提供。リノベーションを中心に、金融、ITなどの先進領域を融合させながら新たなビジネスを次々と生み出しています。
インテリックスがリノベーション済マンションとして提供しているのが「リノヴェックスマンション」です。
リノヴェックスマンションは、築年数が経過した中古マンションを自社で買い取り、その物件に適したリノベーションを施しアフターサービス保証をつけて販売しています。立地や条件が異なる住戸ひとつ一つ丁寧に今の時代にあったリノベーションを行っています。
インテリックスがこだわるのは、徹底したリノベーション品質です。検査項目は約300ヵ所にものぼり、厳しいチェックをクリアした物件のみを販売。さらに一つひとつの物件は、一般社団法人リノベーション協議会が定める、優良なリノベーションの統一規格「適合リノベーション住宅(R住宅)」に適合しており、発行件数ランキングでも3年連続1位。(2023年6月現在)
また住宅履歴のデータ保管も行っており、点検やメンテナンスがしやすくなるのはもちろん、将来売却する際にも役立ちます。
2003年10月に商標登録して以来、20年以上に渡りお客様に支持されてきたリノヴェックスマンション。インテリックスが販売してきたリノヴェックスマンションの販売累計戸数は、2万戸以上、つまり、2万世帯以上の新しい暮らしを支えてきました。(2023年5月現在)
また、厳しい品質基準を満たした優良なリノベーション物件に与えられる「R1住宅」の発行件数も、3年連続1位を獲得しています。(2023年6月現在)中古マンションを熟知し、数多くのリノベーションを手がけてきたインテリックスだからこそお届けできるのが、リノヴェックスマンションなのです。
インテリックスでは、安心して長く住んでいただけるよう、業界で初めて「アフターサービス保証」を導入しました。水漏れや建付けなど、さまざまな不具合に対してアフターサービス保証を準備しています。保証期間は最長20年。※
また、インテリックスのリノヴェックスマンションは、定期点検やメンテナンス、将来の売却に役立つ住宅履歴をお渡ししています。手厚いアフターサービス保証が行えるのは、自社内にアフターサービスに関する専門部署を持っているからです。お客様にお渡しする住宅履歴には、どのようなリノベーションを行ったかを記録し、データで保管しています。
さらにお客さまからいただいたご意見や要望についても社内にデータとして蓄積することによって、アフターサービス保証や施工に関する品質向上に努めています。
※給排水管を新規交換した場合
中古住宅の一つである買取再販住宅。買取再販は、中古不動産の販売形態の一つです。一般的には不動産業者が売主と買主の間に入って媒介する「仲介」という取引 形態が見られますが、仲介と買取再販の大きな違いが、売主が不動産業者であることです。そのため、直接購入できる場合は仲介手数料が発生せず、住宅を購入した後もアフターサービスが受けやすいというメリットがあります。
一方で、アフターサービスや保証の内容、リフォームやリノベーションの質は買取再販を行う不動産業者によってまちまちです。また、中には、リノベーションしていて見た目は綺麗であっても、リノベーションの詳細を開示しておらず、配管など見えない部分の工事内容が不透明なケースもあります。
また、アフターサービス保証がついていない、保証内容が不透明であるといったケースもあるため、できるだけ自分の希望に添った物件を購入するためには、信頼できる不動産業者に出会うことがとても大切です。
これから中古住宅を購入しようと考えている方は、中古住宅と新築住宅の基本的な違いについて押さえつつ、仲介と買取再販についても知識を深めていただくことで、より満足度の高い売買ができるのではないでしょうか。
インテリックスのリノベーション済マンション
インテリックスのリノベーション済マンション