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中古マンションをリノベーションするメリット・デメリットと費用感

2023.06.27 2023.06.28
リノベーション

中古マンションのリノベーションは、物件選びの選択肢を広げる手段として人気です。

ただし、コスト面などでさまざまなメリットがある一方、デメリットや注意点もあります。

この記事では、中古マンションをリノベーションするメリット・デメリットや注意点、費用感を解説します。

デメリットを解消するための方法もあわせて紹介するので、ぜひご確認ください。

中古マンションをリノベーションするメリット

中古マンションのリノベーションには、コスト面だけでなく、住み心地や住まい選びの面でもさまざまなメリットがあります。

具体的にどのようなメリットがあるのか、確認していきましょう。

物件購入時の選択肢が広がる

中古マンションをリノベーションするメリットの1つは、物件購入時の選択肢が広がるということです。

新築マンションにこだわって物件探しをしていると、希望のエリア内で理想の物件に出会えないことがあります。
特に都市部など人気のエリアでは新築マンション数自体が限られていることが多く、物件の選択肢が少なくなりがちです。

日々の買い物や通勤、子どもの通学などを考えると、やはり立地にはこだわりたいところでしょう。
一方で、賃貸ではなく購入ならなおさら、間取りやデザイン性など物件自体の質も譲れないという方が多いのではないでしょうか。

中古マンションのリノベーションを視野に入れれば、希望エリア内で理想的な住まいが手に入りやすくなります。

購入コストを抑えられる

中古マンションのリノベーションなら、購入コストを抑えられるというメリットもあります。

特に近年では、都心部の新築マンションの平均価格が大幅に高騰しており、手の届きにくい状態となっています。
株式会社不動産経済研究所の発表によると、2023年3月の首都圏・近畿圏における新築マンション平均価格は1億4,360円であり、2020年3月以降の最高価格7,764万円(2021年4月)の約1.8倍にもなっているのです。

一方、東日本不動産流通機構の発表によると2023年3月の首都圏および札幌市・仙台市における成約中古マンションの平均価格は4,441万円です。

中古マンションなら、リノベーションをして新築同様の内装にしたり機能性を高めたりしても、新築マンションを購入するよりコストが抑えられる場合もあるでしょう。

資産価値が下がりにくい

資産価値の高さを重視する方にとっても、中古マンションはメリットがあります。

新築マンションは住み始めたときから築年数が経過するにつれ、資産価値が下がりやすい傾向です。
一方、中古マンションはすでに築年数が経っているため新築よりも資産価値の低下が緩やかであり、立地が良い物件であれば物件自体の資産価値が低下しても、土地の価値によって補われます。

マンションの管理体制も資産価値に影響を与えますが、中古マンションなら管理体制がどの程度きちんとしているか、事前に確認することもできます。

資産価値の目減りが少ないので、お子様の独立や両親との同居などに合わせて住み替えを計画しやすい点も魅力でしょう。

間取りや内装を一新できる

中古マンションは現代の暮らし方に合わない間取りであることも多いですが、リノベーションで間取りや内装を一新できる点もメリットです。

新築マンションでも自分の理想通りの間取り、内装に変えることはできますが、先述の通り価格が高騰しているため、リノベーションしようと思っても予算が制限されがちです。

しかし、中古マンション購入により、物件の購入価格を新築より抑えられれば、その分リノベーション費用に充てることができ、広いリビング、多めの収納、パントリーの設置など好みの間取りを実現しやすいでしょう。

機能や性能を向上できる

リノベーションによって内装や間取りを一新するだけでなく、住宅の機能や性能を向上させることもできます。

断熱性能を高め、換気システムを充実させることで夏は涼しく冬は暖かく過ごせうようになったり、バリアフリー化により長く快適で健やかな暮らしを実現したりできるのです。

リノベーション費用を抑えたい場合は、家族が日中に集まるリビングは特に断熱性能を高める、両親が来た際に泊まる部屋をバリアフリー化するなど、今の自分や家族に必要な機能・性能を選んで充実させることも可能です。

中古マンションのリノベーションなら、自分たちの暮らしにフィットした住まいが手に入れられます。

中古マンションをリノベーションするデメリット

リノベーションのデメリット

中古マンションのリノベーションには、デメリットもあります。
特に、必ず理想通りのリノベーションができるとは限らない点に注意が必要です。

思い通りの間取りにできない場合がある

中古マンションのリノベーションでは、思い通りの間取りにできない場合があります。

まず、基本的にマンションでは窓サッシやバルコニー、玄関部分は変えられません。
これらは「共用部分」にあたり、変更を加えるには管理組合総会で4分の3以上の賛成を得なえればならないと区分所有法で定められているのです。

また、専有部分であってもマンションごとの規約や構造によりリノベーションが制限されることもあります。

水回りのリノベーションに制限がある場合がある

水回りは中古マンションのリフォーム・リノベーションで要望が多い箇所ですが、マンションの規約によっては水回りの位置変更が制限される場合があります。

制限の理由は構造上の問題、騒音の問題、耐久性の問題などさまざま考えられます。

キッチンを対面式にしたい、お風呂を動線のよい場所に移動させたいなどの希望がある場合は、内見の時点で仲介会社の担当者やマンション側に確認を取っておきましょう。

フローリングにできない場合がある

内装のリノベーションでは畳やカーペットをフローリングにする要望も多いですが、マンションによってはフローリングが禁止されている場合があります。

畳やカーペットには遮音性がありますが、フローリングに変えることで振動や音が近隣の部屋に伝わりやすくなることがあるからです。

フローリングを希望する場合は初めからフローリングの物件を探すか、フローリングへの変更可否を確認しながら物件を探すようにしましょう。

思った以上にコストがかかることがある

中古マンションのリノベーションにかかる費用は、工事の内容によって大きく異なります。
数百万円程度で収まる場合もあれば、1,000万円以上かかることもあるでしょう。

特に壁を取り除いたり配管や配線を移動させたりといった大規模な工事ではどうしてもコストがかかりやすくなります。

コストを抑えるために中古マンションを購入したのに、リノベーションで思っていた以上にコストがかかるといった場合もあるので、費用感や優先順位も意識しながら計画を進めましょう。

中古マンションをリノベーションする際の費用感(※1)

中古マンションのリノベーション費用は工事内容によって異なります。

以下に、専有面積60㎡のマンションの場合に可能なリノベーションの目安を費用別にまとめました。
費用感をつかむ参考にしてみてください。

工事内容
マンション(専有面積60㎡のケース)
800万円1,000万円1,500万円
水まわり設備の取り替え
内装材(床、壁、天井)の一新
間取り変更
造作家具や素材へのこだわり
断熱工事

(●=できる、▲=内容によって検討可能、✖=難しい)

※あくまで目安ですので、条件や依頼先などにより異なる場合があります。

(※1)SUVACO 『予算別リノベーション|この金額でどこまでできる?[戸建て&マンション]』

1,500万円の予算で大規模かつこだわったリノベーションをしたとしても、新築マンションの購入価格より安く抑えられる場合もあります。

設備や内装のみ新しくすれば良いのか、断熱性能にもこだわりたいのか、検討したうえで、希望エリアの新築マンションの購入価格と比較してみましょう。

中古マンションのリノベーション費用を抑える方法

リノベーション費用を抑える方法

できればリノベーション費用を抑えたいという方のために、中古マンションのリノベーション費用を抑える方法を解説します。

リノベーション費用込みの住宅ローンを計画する

リノベーションをする場合、一括で費用を用意するのは負担が大きくなりがちです。

そこでおすすめなのが、リノベーション費用込みで借り入れができる一体型の住宅ローンです。

リフォームやリノベーションに特化したリフォームローンもありますが、物件購入後に組むと無担保ローンとなり金利が上がります。

借入期間も短いため、月々の返済額が大きくなる場合があるので注意が必要です。

一方、リフォーム一体型の住宅ローンなら、リフォーム費用の借り入れについても住宅ローンと同じ金利・借入期間になります。

リノベーション費用が少なくすぐに返済できる程度なら、専用のローンを組んだほうがよい可能性があります。

しかし、リノベーション費用が高額になる場合は一体型ローンを選ぶことで返済の負担を軽減できるでしょう。

費用をかけるところとかけないところのメリハリをつける

リノベーションの費用自体を低く抑えたい場合は、メリハリを付けたリノベーションをするという方法があります。

本当に必要な部分やこだわりたい部分、見えやすい部分に絞ってリノベーションすれば、その分費用を抑えられます。

ただし、リノベーション箇所を絞ると後からそこをリノベーションしたくなることも多く、工事をわけることでさらに費用がかかってしまう場合もあるので注意が必要です。

まったく手を付けない部分をつくるというよりは、優先順位の低い部分は最低限のリノベーションに留めることでメリハリをつけることをおすすめします。

リノベーション向きの中古マンションの探し方

納得のいくリノベーションをするためには、リノベーション向きの物件探しが重要です。

特に中古マンションは、共用部分の存在や構造上の問題などから戸建て物件よりもリノベーションに制限がかかることが多くなります。

リノベーションを見据えた中古マンションの物件探しのポイントを押さえておきましょう。

事前にマンションの規約を確認する

物件探しでは、購入前に管理規約を見せてもらい、希望するリノベーションができるか確認しましょう。

リノベーション自体は可能でも、使用する素材や性能、業者が指定される場合もあるのでその点も確認してみてください。

また、実際にリノベーションする際には工事期間と内容を事前に管理組合に申請し、許可を得なければならない場合が多いです。

リノベーション時の手続きについても確認しておきましょう。

内見時にどこまでリノベーションが可能か確認する

中古マンションの内見時にどこまでリノベーションが可能か細かく確認することも重要です。

内見中に「この物件であればここもリノベーションしたい」という希望が出ることもあるからです。

また、リノベーションの可否、具体的な工事の方法・期間・予算などは物件の元の状態・構造によって違う場合があります。

こうした点は、仲介会社やリノベーション会社の担当者といったプロと一緒に現場を見て相談しないとわからないことも多いため、内見時に確認しておけると安心です。

マンションの管理状態を確認する

リノベーション向きの中古マンションを探す際は、「計画的に大規模修繕を行っているか、修繕積立金の残高は十分か」といった管理状態もよく確認しましょう。

国土交通省のガイドラインでは、大規模修繕は12~15年に1度実施すること、その際に外壁塗装や防水処理を行うことが推奨されています。

また、修繕積立金の残高は台風による物件の損傷やエレベーターの故障などのトラブルに対処するために必要です。

管理状態が整っていれば、理想通りにリノベーションしたマンションに長く快適に住めるでしょう。

管理状態は、共用設備の使い方や清掃状態からも確認することができます。内見の際に意識して確認してみましょう。

マンションリノベーションの実績が豊富な不動産会社に相談する

中古マンション探しは、マンションリノベーションの実績が豊富な不動産会社に相談するとよいでしょう。

多くの中古マンションを扱っている分、マンションの規約についても詳しく知っており、物件探しだけでなくリノベーションについても相談できるため安心です。

断熱工事など技術力が必要な工事が得意、デザインが得意など各社の強みを意識して会社選びをしてください。

内見にも同席してもらい、物件探しとリノベーションプランの検討を同時に行えば、その後の計画や工事がスムーズに進みやすくなります。

中古マンションをリノベーションする際の注意点

配管リノベーション

中古マンションをリノベーションする際には、配管など見えない部分も確認すること、変えられない部分も調べておくことが重要です。

なぜこの2点に注意すべきなのか、具体的にどのような点を確認すればよいのか解説します。

配管など見えない部分も確認する

中古物件の場合、内装や間取りなど目に見えやすい部分だけでなく床下の配管のように見えない部分も老朽化していることがあります。

気づかずに放置してしまうと後から水漏れなどのトラブルに発展することもあるため、目に見えない部分もよく確認しましょう。

ただし、配管にも専有部分と共用部分があるため、リノベーションできる範囲は限られます。

場合によっては専有部分であっても共用部分の配管とまとめて管理組合の方で修繕されることもあるので、規約などを確認してみましょう。

変えられない部分についても調べておく

リノベーションを見込んで中古マンションを購入する場合は、リノベーションでは変えられない部分についても細かくチェックすることが重要です。

例えば日当たりやにおい、騒音、窓からの眺望や風通しはリノベーションでは変えられません。

住み心地や睡眠の質などにも影響するので、よく確認しておきましょう。

内見前にチェックリストを作っておくと、見落としを防げるためおすすめです。

関連記事 中古マンション内覧時のチェックリスト 準備するものや注意点も解説

リノベーション済中古マンションを選ぶメリット

中古マンションを購入してリノベーションすれば、物件選びの選択肢が広がります。

しかし、リノベーションを意識した慎重な物件選びや情報収集、リノベーションプランの決定などは、知識がないと難しそうだと感じた方もいるのではないでしょうか。

そこまでの時間や労力はかけられないという場合は、リノベーション済中古マンションがおすすめです。

コストや立地などの中古マンションのメリットも得ながら、リノベーションに時間や労力をかけることなく、希望に沿った住まいが手に入りやすくなります。

リノベーション済中古マンションのメリットを詳しく見ていきましょう。

リノベーション後の状態を確認して判断できる

リノベーションを見込んだ中古マンションを購入する際、難しいのはリノベーション後の状態をイメージしながら物件選びをしなければならない点です。

専門家でもない限り、中古マンションのリノベーション後の様子を正確にイメージするのは困難であり、実際にリノベーションした後に「こんなはずじゃなかった」と思う場合もあるでしょう。

しかし、リノベーション済中古マンションであればすでにリノベーションが完了しているので、自分がどのような部屋に住むことになるのか、自分の目で確認してから判断できます。

後悔することの少ない、納得感や安心感のある物件選びができるのです。

リノベーション費用を別途用意する必要がない

リノベーション済中古マンションなら、購入費とは別にリノベーション費用を用意する必要がありません。

中古マンション購入後にリノベーションする場合、リノベーション費用を残して物件購入価格を決める必要があり、予算管理が難しくなります。

また、住宅ローンとリフォームローンをまとめて組むか、別に組むかについても考える必要があるでしょう。

しかし、リノベーション済中古マンションなら購入費用にリノベーション価格が含まれるため、予算管理やローンの組み方について悩まずに済むのです。

プラン作成や工事の期間を待たずに入居できる

リノベーション済中古マンションは、購入後すぐに入居できる点も魅力です。

中古マンションをフルリノベーションする場合、設計や工事に平均で5~6ヶ月程度かかります。

リノベーション会社の選定や打ち合わせまで含めるとそれ以上かかることもありますし、年末年始やお盆を挟んだり、思わぬトラブルが生じたりすることで工期が延びることもあるでしょう。

しかし、リノベーション済中古マンションなら工事の期間を待たずに入居できるため、自分の理想のタイミングで新生活を始められます。

インテリックスの省エネリノベーションマンション「エコキューブ」とは

エコキューブとは

リノベーション済中古マンションなら、インテリックスの省エネリノベーションマンション「エコキューブ」がおすすめです。

その理由を、住み心地と技術力・安心感の面から紹介します。

断熱性に着目した快適な住み心地

エコキューブは、断熱性・気密性に着目し、快適な住み心地を実現した省エネリノベーション済マンションです。

エコキューブでは、物件ごとに行う温熱計算に基づき、床や壁などに断熱材を施工しています。

さらに樹脂製サッシの内窓を設置することで断熱性も気密性も高めているため、室温が外気温に影響されにくくなっています。

冷暖房費を節約しながら夏は涼しく、冬は暖かく暮らせるうえ、家の中の温度差が小さくなるため、ヒートショックも防止できます。

熱交換式換気システムによって外気を室温に近づけた状態で取り込み、24時間365日新鮮な空気の中で生活できる点もポイントです。

高機能フィルターで花粉や粉じんをブロックするため、アレルギーのある方でも安心して過ごせます。

中古マンションリノベーションに豊富な実績を持つインテリックスが展開

中古マンションは規約によってリノベーションに制約が設けられていることがあり、さらに工事の仕上がりは依頼先の技術に左右される部分もあります。

その点、エコキューブを展開するインテリックスは2万件以上のマンションリノベーションの実績を持ち、マンションの規約に関する知識も豊富。

20年かけて作り上げた施工マニュアルに基づいた、緻密かつ品質の安定したリノベーションが可能です。

中古マンションのリノベーションで希望に沿った住まいを

中古マンションをリノベーションすることにより、コストを抑えて希望に沿った住まいを手に入れやすくなります。

しかし、理想のリノベーションを実現するには慎重な物件選びやリノベーション実績が豊富な施工会社による工事が必要です。

その点、エコキューブならリノベーション済中古マンションなので完成の状態を確認して購入できるうえ、リノベーションにかかる労力や時間を削減可能。冬は暖かく夏は涼しい、快適な暮らしを実現します。

気になる方はぜひ一度インテリックスまでお問い合わせください。

参考文献

(※1)SUVACO 『予算別リノベーション|この金額でどこまでできる?[戸建て&マンション]』